子供がほしい30歳、バセドウ病&子宮頸がん前がん病変と子宮頸がんワクチンを経験①

約8年前、ほぼ同時にバセドウ病&子宮頸がん前がん病変が発覚した時から出産をした現在までの話。
30歳未婚だった私は早く子供が欲しいと思っていましたが、なにせ未婚だったために叶わない状態でした。
【その①_バセドウ病】【その②_子宮頸がん前がん病変(子宮頚部異形成)と子宮頸がんワクチン】
その①_バセドウ病
バセドウ病発覚
当時、歯医者に通っていました。いつものように歯医者までの坂を登ろうとしたら、異様に疲れ、足があがらず、なかなか登れない。そして汗だく。やっとの思いで登って歯の治療をしてもらったが、やっぱり何かおかしい。ずっと心臓がバクバクしている。そういえば動悸もその頃あり、うつ病を疑い心療内科へ行こうと思っていたところでした。
次の日も心臓のバクバクが治らなかったので取りあえず近所の内科へ行くと、心電図を計ることに。診断結果は「バセドウ病」。当時、歌手の絢香がバセドウ病で活動を休止したとニュースで流れていたので病名は知っていました。ビックリはしましたが「そうなんだ」くらいでした。
しかし家でバセドウ病についてネットで検索していると、「甲状腺ホルモンが高いままで妊娠すると、流産・早産のリスクが高くなります」「不妊になる」・・・今後子供を授かることができないのかと一気に不安になってきました。
内科の先生に「将来子供がほしいがバセドウ病になるとできないのか」と聞きに行くと、「今後妊娠できるかはわからないが今不妊なのは確か。早く病気がわかって治療できるんだから良かっただろう」と迷惑そうに言われました。今なら「病気にならないのが一番良いに決まってるでしょうが!!」と言ってしまいそうですが、当時は絶句し、涙を流しながら帰ったことを覚えています。
そのまま会社へ向かいいつものように仕事をしようとするも、医者に言われたことが頭の中をグルグル回り、心臓は常にバクバク。無理でした。幸いにも上司や社長は親身になってくれて、一週間の休みをいただきました。
休み休み色々な病院で検査してもらいましたが、どこも同じ答えでした(最初の医者のような言い方はされてないけど)。
伊藤病院へ
その後「伊藤病院」という病院を教えてもらいました。表参道駅からすぐの甲状腺疾患専門の有名な病院です。予約もいらないので行ってみることにしました。当時階段を上るのが辛く、東京メトロ・表参道駅に着くと「B5出口」パラシオタワーのエスカレーターから行っていました。「A1出口」にエレベータもあるそうです。
伊藤病院へ行って思ったことは、「こんなにたくさんの人が甲状腺の病気なのか」ということ。お子さん連れの方もいて、少し安心することができました(授乳室もあります)。
病院では採血ルームで採血をし(結果がでるまで2時間待つことになります。ただし院外へ外出可。)、診察室で血液検査の結果をみながら首と手首で脈の動きをみて、問診をしてって感じです。先生は曜日によって入れ替わり(ただし、通っているうちに担当のような先生ができます)。診察室は16診もあります!
私の場合は以下の症状がありました。
・動悸
・息切れ
・不整脈
・手が震える
・痩せた
・倦怠感
・首が腫れた
・うつっぽくなった
加え、血液検査でホルモンの値がもちろん異常値。


診断の結果は「甲状腺機能亢進症、バセドウ病」でした。処方されたお薬はヨウ化カリウム丸と、メルカゾール。
将来的に妊娠希望だということも伝えましたが、「ちゃんとホルモンがコントロールできるようになってから可能。きちんと治療していきましょう」とのこと。
※ちなみに一番最初に診てもらった医者からの薬の処方内容を伊藤病院に診てもらうと、「全然足りてない、これじゃダメ」とのことでした。
伊藤病院へ行き、心への負担や不安がかなり軽くなったと思います。
それでも常に走った後のような動悸・息切れ・倦怠感・手の震えは辛く、すでに30歳なのにあと2年は妊娠できないという現実で気持ちは沈んで、うつっぽくなっていたと思います(結婚もしてなかったけど!)。
会社にも協力してもらい、初めの頃は2週間に1回、症状が軽くなってからは月に1回病院へ行かせてもらいました。


お薬を飲み始めてから2ヶ月後には、正常値に近づいてきました。もちろんお薬の力なのでずっと飲み続けなければいけないのですが、だいぶラクになったと思います。
■その後
・きちんと通院し、指導の元薬を調節していき、2年後には薬を飲まずともホルモン値は正常値になりました。通院も1年に1回になりました。
・念願の子供も35歳前に授かり、健康に産むことができました。今はわがまま盛り、元気いっぱいです!(分娩後すぐに念のため子供の甲状腺の検査もしてもらいましたが、異常ありませんでした。)
・出産後、バセドウ病が酷くなることも特にありませんでした。
・妊娠前から薬も飲んでいませんが、今のところ再発はしていません!
バセドウ病になって制限されたことなど
・子供を産むときに、無痛分娩を選択できませんでした。どうしても普通分娩が怖くて小さなクリニックなどいくつか電話してみたのですが、バセドウ病だと伝えると受付の時点でお断りされ、「なにかあった時のために総合病院でお願いします」と言われてしまいました。ちなみに総合病院で普通分娩しましたが、痛いですがなんとかなるもんです(そりゃそうか)。
・妊娠をしてからのつわりがひどかったです。「バセドウだとつわりも酷くなるのよね〜」と看護婦さんに言われました。個人差ももちろんあるかと思いますが、私はつわりで7Kg痩せてしまいました。私がげっそりする中、子供はおなかですくすくと育っていましたよ。
・生命保険に入れなくなった…医療保険なら制限付きで入れたのもありました(これは他にも原因あり)。
・採血を頻繁にするようになるので、注射に慣れます。
バセドウ病になってしまった方へ
もちろん個人差があるかと思いますが、私は仕事を続けながら通院・治療し、子供も授かることができました。
現在も仕事を続けながら、子育てしています。周りの協力あってのことだと感謝しています。
今は辛いと思いますが、信頼のできる先生をみつけてじっくり治してください。
伊藤病院は、本当に教えてもらえてよかったと思える病院です。ぜひ行ってみてください。
私の経験が何かのお役に立てれば幸いです。早くよくなりますように!